この記事では、こんな疑問に答えていきます。
- 猫がドッグフードを食べると起きる栄養不足について
- ドッグフードとキャットフードの違いを解説
- 犬と猫の食事を上手に分けるコツを紹介
本記事では、猫がドッグフードを食べてしまうことの危険性とそもそもドッグフードとキャットフードは何が違うのかについて解説。
記事の後半では、犬と猫の食事を上手に分けるコツについても紹介しているので、食事を分ける必要性を理解し無理なく食事環境を整えることができますよ!
猫にドッグフードを与えるのは栄養不足の危険あり
今回の疑問の結論になりますが、
猫にドッグフードを与えることは、栄養バランスが崩れ猫ちゃんの健康状態に様々な悪影響を及ぼす原因になってしまいます。
そもそも、キャットフードとドッグフードでは中身が全く違います。
ドッグフードは犬のために、キャットフードは猫のためにと分けられているのには理由があるんです。
猫は「肉食」で犬は「雑食」
- 犬は、植物性の原材料からも栄養をしっかり取れる「雑食性」
- 猫は、犬よりも多くタンパク質が必要な「完全な肉食」
そもそも、犬と猫の食事から摂取する必要のある栄養素は大きく違います。
猫は、「肉食動物」で体内で栄養素を作り出す能力が弱くその分キャットフードから摂取する必要があるのに対し、犬は「雑食性」で体内で作り出すことの出来る栄養素が多いためフードの栄養価はキャットフードより低めです。
猫に必要な主な栄養素(割合)
- 脂肪:25%
- タンパク質:40%
- 炭水化物:35%
犬に必要な主な栄養素(割合)
- 脂肪:18%
- タンパク質:25%
- 炭水化物:57%
上記のとおり、猫と犬では必要としている栄養素が全然違うことがわかりますね!
栄養バランスの崩れは健康に影響する
それでは、食生活が全然違う犬と猫のご飯をゴチャゴチャに与えるとどうなるのかですが、答えは次のとおり。
- 犬は、栄養の取り過ぎで「肥満」になる
- 猫は、栄養が足りず「栄養不足」になる
先ほどお話しした通り、ドッグフードはキャットフードに比べて栄養価が抑えられています。
そのため、猫がドッグフードを食べ続けると必要な栄養を食事で補うことができずに栄養が不足してしまいます。
- 毛並みの劣化
- 成長不良
- 元気がなくなる
栄養不足は成猫でも困りますが、子猫の場合に特に深刻な影響が出る可能性があるため注意が必要です。
というわけで、猫にはしっかり必要な栄養が含まれたキャットフードを食べてもらうことが大切とわかりますね!
少し食べるくらいなら大きな問題はない
↑こんなケースも多いと思います。
ここまで、猫がドッグフードを食べる危険性についてお話ししましたが、この話はあくまで「猫がドッグフードを主食として日常的に食べた場合」の話です。
時々、ドッグフードを食べてしまう程度であれば、問題ないので安心してくださいね!
それでは、ここからもう少しドッグフードとキャットフードの違いを掘り下げていきましょう。
キャットフードとドッグフードの違い
- 給餌量と栄養価
- gあたりの価格
- 嗜好性
キャットフードとドッグフードの違いは、主に上記の3点です。
比べてみると、見た目は似ていてもキャットフードとドックフードが全く違うフードであることが良く分かりますよ!
キャットフードは少量で多くの栄養がとれる
これは、先ほどお話しした猫と犬とで体内で作ることのできる栄養素に違いがあるからです。
決して、ドッグフードがキャットフードよりも劣っているわけではなく、犬に必要な栄養素と猫に必要な栄養素に違いがあるためなのがポイント!
- タンパク質(主にタウリン)
- 脂肪
- ビタミン類
- ミネラル
キャットフードは、ドッグフードに比べて上記の栄養素が多く含まれており、猫が健康的に成長できるように栄養バランスが調整されています。
タウリンは、心臓などの臓器の働きに必要な必須の栄養素です。必要な量が多いのですが、猫の体内では作ることができないためキャットフードから効率よく摂取する必要があります。
キャットフードが、少ない量で効率よく栄養を取れるように工夫されているのは、体内で栄養素を作ることが苦手な猫の為の調整なんです。
価格は、キャットフードの方が高め
キャットフードとドッグフードでは、gあたりの単価がキャットフードの方が高くなることが多いです。
猫は、植物性の穀物やイモ類などの分解が得意ではないため、良質なキャットフードは肉類が主な原材料になっています。
一方で、ドッグフードが低価格なのは、犬が植物性の材料を上手に分解できるためコストの低い穀物やイモなどが多く使用されているためです。
キャットフードの方が美味しく作られている?
最後は、嗜好性の違い。
嗜好性が高い理由は、主な原材料が肉類だからです。
肉類は穀物などよりも香りが強く、ニオイで美味しさを判断する犬や猫は肉類が多いほうが美味しいと感じやすくなります。
猫は「完全肉食」なのに対し、犬は「肉食よりの雑食」。
犬にキャットフードを与えると嗜好性の高さ方食いつきは良いのですが、キャットフードの味を知ったことでドッグフードを食べなくなることがあるので注意が必要です。
猫と犬の食事を上手に分けるコツ
ここまで、キャットフードとドッグフードの違いから食べ分ける必要性についてお話してきましたが、実際に犬と猫を飼う場合の食事の分け方についても紹介していきます。
犬と猫の特性を生かせば、食事を上手に分けやすくなりますよ!
猫と犬の食事場所に高低差をつける
犬は高い所に上るのは得意じゃないため、猫の食事場所を棚の上やケージの上段など高所に持ってくるだけでも簡単に分けることができます。
このとき、食いしん坊な猫だと犬のご飯まで食べに行ってしまう可能性があるため、視覚的にお互いが見えない位置で食事するとより効果的です。
犬を猫の後に食事させる
具体的には、犬を猫の後に食事させるようにするとうまくいきやすいと思います。
猫は、あまり待つことや指示を理解することが得意ではありません。
少し不公平かもしれませんが、犬に食事を待ってもらい猫が満腹になった後に食事をすることでお互いの横取りは少なくなります。
ドッグフードとキャットフードの違い:まとめ
上記で紹介したとおり、ドッグフードとキャットフードは明確に違うフードです。
猫にはキャットフード、犬にはドッグフードとしっかり与え方を守って食事を用意してあげてくださいね!
最後にもう一度内容を確認してみます。
- キャットフードとドックフードでは含まれる栄養が違う
- 猫にドッグフードを与えるのは栄養が足りないためNG
- 犬と猫の食事は、時間と場所を工夫して分けてあげると効果的
それでは、皆さんと猫ちゃんがいつまでも幸せに過ごせますように♪
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