- ご飯中の涙だけでは、原因や緊急性は判断できない
- 涙をながす原因は、病気やケガの場合があるため要注意
- 日常のケアは、できるところから始めていこう
猫のなかには、ご飯を食べながら涙をながす子がいます。うちの子”ちょろ”もその1匹です。
はじめての飼い主さんは、「ご飯のおいしさに感動している?」「それとも、病気のサイン?」と不思議や心配に思うのではないでしょうか。
まず知っておきたいのは、ご飯中の涙だけでは、原因や緊急性は判断できないということです。
目をしょぼしょぼさせる、赤い、目やにが増えた…。そんな変化があるときは、食事中だけでも早めに動物病院へ相談しましょう。
今回は、そんな猫が涙を流してしまう理由と、受診を考えたいサイン。そして、私たちにできるケアについてまとめました。

猫がご飯中に涙を流したら、まず見たいこと

ご飯をおいしそうに食べながら涙を流す猫ちゃん。
一見すると、ご飯のおいしさに感動して泣いているようですね。でも、目の様子はよく見てあげましょう。
涙には、目の表面をうるおして守る役割があります。
涙が多く作られたり、鼻へ流れる通り道がうまく働かなかったりすると、目からあふれてしまいます。
見ておきたいのは、涙が出る時間だけではありません。片目だけか、両目か。量が増えていないか、いつもと違う目やにはないかも確認してみましょう。
とはいえ、病気やケガが原因である可能性もあります。まずは、どんなときに猫が涙を流しているのか、よく観察してみましょう。
猫がご飯中に涙を流すとき、考えられること

涙の通り道や目への刺激など、原因はいくつかあります。食べ方に変化がないかも、一緒に見ておきましょう。
- 鼻涙管のつまり
- 目にゴミが入った
- 食べ方にも変化がある
それぞれ、くわしく見ていきましょう。
鼻涙管のつまり

鼻涙管とは、目頭から鼻に向けて通っている管のことを言います。
ふだんは、鼻涙管を通して、涙の一部が鼻へ流れていきます。
でも、鼻涙管が狭い・つまっているなどの理由で、涙がうまく流れず、目からあふれてしまうことがあります。
ただ、涙が出るからといって、鼻涙管の問題だと決めつけることはできません。
我が家のちょろも、動物病院で鼻涙管について話を聞きました。そのときの話は、後半の体験談で紹介しています。
目にゴミが入った

猫の顔は、床との距離が近いため、私たちが思う以上にホコリやチリが目に入りやすいです。
目にゴミが入れば、刺激によってふだんよりも多くの涙がでてきます。
これによって、涙が流れやすくなります。これは、ご飯を食べているときにも同様のことがいえます。
涙の量だけでなく、目を細める、こする、赤くなる、といった変化がないかも見てみましょう。
気になる様子があれば、「ゴミが入っただけ」と決めつけず、動物病院へ。いつから、どちらの目に変化があるのかを伝えて相談しましょう。
食べ方にも変化があるとき

涙に加えて、食べづらそうな様子がないかも見てあげましょう。
歯や歯ぐきに痛みがあると、ご飯を食べたがらなくなることがあります。
よだれや口臭が増えた、食べるときに首を傾ける…。そんな変化も、先生に伝えておきたいところです。
涙だけで歯の病気とは判断できませんが、食べ方の変化を「ご飯のときだけだから」と見過ごさないようにしましょう。
猫の涙で、早めに受診したいサイン

目を開けづらそう、何度もこする、白く濁って見えるときは、すぐに動物病院へ連絡し、受診のタイミングを確認してください。
涙や目やにが増えた、赤みがあるなど、いつもと違う様子も相談の目安です。食事のときだけかどうかより、目の状態をよく見てあげましょう。
- 結膜炎
- 角膜の傷や炎症
- 目のケガ
- 猫風邪などの感染症
- アレルギーや刺激物
代表的な事例について、まとめていきます。症状は重なるため、この表だけで病名を判断することはできません。
結膜炎
結膜炎とは、まぶたの内側にある結膜に起こる炎症のことです。
炎症による刺激で、涙や目やにがでやすくなります。
角膜の傷や炎症
眼球の表面をおおう透明な膜が、角膜です。ここに傷や炎症があると、涙が増えたり、目を痛がったりすることがあります。
異物やケンカによる傷のほか、猫ヘルペスウイルスなどの感染が関係することもあります。
目のケガ
眼球やその周辺に傷がある場合にも、涙が流れます。
傷が角膜や結膜などについてしまうと、前述した「結膜炎・角膜炎」の原因になることがあります。
猫風邪などの感染症
猫風邪と呼ばれる感染症でも、涙や目やにが出ることがあります。鼻水やくしゃみなど、目以外の変化も一緒に見ておきましょう。
アレルギーや刺激物
花粉やハウスダストなどが、目への刺激やアレルギー反応に関係することもあります。
ただし、ご飯中の涙だけで「食物アレルギー」とは判断できません。フードを次々に替える前に、まず原因を相談しましょう。
猫が涙を流すとき、私たちにできること

涙が止まらないときは、動物病院の受診をおすすめします。
そのうえで、涙の止まらない猫ちゃんに対して、私たちがしてあげられることを考えていきましょう。日常のケアは、飼い主の特権です。
紹介するのは、次のとおり。
- 目の周りを優しく拭いてあげる
- 部屋の掃除や空気の状態を見直す
- 食器を変えてみる
- 清潔な手で触れるようにする
目の周りを優しく拭いてあげる

目の周りが涙で濡れたままだと、皮膚の赤みや炎症につながることがあります。
気がついたら、こまめに拭き取ってあげるようにしましょう。
目の周りは、とてもデリケートです。猫ちゃんが驚いて、眼球を傷つけたりすることがないよう、優しくていねいに拭いてあげます。
湿らせた柔らかいガーゼなどで、目の周りをそっと拭いてあげましょう。目に使うケア用品や洗浄剤は、自己判断で試す前に獣医師へ相談してください。
部屋の掃除や空気の状態を見直す

ホコリなどの刺激が気になるときは、ご飯の場所や周囲を清潔にしておきましょう。
また、猫の毛は舞いやすく、私たちにとってもアレルギーの原因です。
空気清浄機や加湿器は、部屋の環境を整えるためのもの。涙の原因を調べたり、治療したりする代わりにはなりません。
私は、猫アレルギーを持っているため空気清浄機と加湿器を手放すことができません。フィルターに集まるホコリの量に驚くかもしれませんね。
くわしくは、こちらの記事で紹介しています。

食器を変えてみる

食器は、猫ちゃんが無理なく食べられているかを見て選びましょう。
ただ、食器の高さを変えれば涙が治る、というわけではありません。
今の食器で食べにくそうなら、形や高さを見直すのもひとつの方法です。

清潔な手で触れるようにする

涙を流す原因となる猫風邪などは、わたし達がウイルスを運ぶことで感染することがあります。
とくに、ノラ猫に触れた手で飼い猫にふれるのは要注意。
外出のあとは、よく手を洗うようにし、清潔な手で飼い猫にふれるようにしましょう。
我が家の”涙”との付き合いかた【体験談】

我が家の猫”ちょろ”の話を少し。
ちょろは、ご飯を食べるときに涙を流しながら食べます。ご飯を食べ終わる頃には、目いっぱいに涙をためてうるうるしてしまいます。
そんな姿を見て、はじめは「ご飯がおいしくて感動してるのかな?」と軽い気持ちで考えていました。
でも、涙を見て「感動している」と決めつけるのは違いましたね。

ちょろが涙を流すのは、ご飯を食べるときだけ。動物病院で相談し、こまめに拭いてあげるケアをしています。
獣医の先生いわく、「この子は、鼻涙管が生まれつきつまりやすいのかもしれないね」とのこと。
同時に、涙やけにならないように、食後はやわらかいガーゼやティッシュで拭いてあげるように教えていただきました。

毎食後、涙を拭いてあげるのは少し大変です。
でも、「ご飯おいしかったね〜」なんて声をかけながら、涙を拭いてあげるのが、とても幸せにもかんじます。世話のかかる息子のような気持ちで日々のケアを楽しんでいます。
猫が涙を流すときは動物病院に相談:まとめ
ご飯のときだけの涙でも、原因はひとつではありません。涙が出るタイミングだけで、「大丈夫」とは決めないようにしましょう。
気になる変化があるときは、動物病院で相談を。ちょろの体験も、あくまで我が家の一例です。
そのうえで、私たちにできる日常のケアをしてあげられるといいですね。
- 鼻涙管のつまり
- 目にゴミが入った
- 食べ方にも変化がある
- 目の周りを優しく拭いてあげる
- 部屋の掃除や空気の状態を見直す
- 食器を変えてみる
- 清潔な手で触れるようにする


あわせて読みたい
参考資料(英語・別タブで開きます)
VCA Animal Hospitals:猫の涙・流涙症
コーネル大学獣医学部:結膜炎
コーネル大学獣医学部:角膜の傷
コーネル大学獣医学部:歯の病気
コーネル大学獣医学部:呼吸器感染症


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